近世に普及しだした火葬という埋葬方式

何時頃のことだったか京都へ旅行で有名な嵐山や嵯峨野地区を散策してきました。 其のときにチョット印象に残ったのが最も奥まったところに有った「化野念仏寺」(あだしのねんぶつでら)という寺院を見物したときでした。 其の理由はこの有名なお寺は殆どが無縁墓、無縁仏であったことです。 其の理由としてこの京都の隅にあるお寺は昔の京都人の風葬の地、土葬の場でも有ったということです。

さて、葬式や埋葬というのは人の死や宗教、信仰の形によって異なるがお葬式そのものはかなり古い昔から行われていて、縄文時代の頃から既に身内や部落単位で行われていたとされています。 ただお葬式の型式は遺体の関係で異なってきて、遺体をどのように処理をして行うかという点になります。 江戸時代以前までは、このように風葬とか土葬で埋葬が行われていて、このような埋葬方法が一般的だったらしいです。

ところが、色んな宗教的な意味合いもあって、江戸時代の頃には火葬が次第に普及してきたとされていますし、近世になってからは法的制度も出来上がり火葬が一般的になり、其のために自治体単位などの行政機関では現代に観られるような火葬場も出来上がってきたとされています。

火葬場への移動と参列をするメンバー

一般葬での告別式には数多くの人が参列をしますが、全員が火葬場にも参列をするわけではありません。骨上げをする対象となる人だけが、火葬に参列をします。骨上げは火葬後に骨壺に遺骨を納めることであり、喪主に遺族をはじめ親戚、それに故人と生前深い親交のあった人たちです。マイクロバスをチャーターすることもありますが、車で火葬場へ移動するなら分乗して向かいます。トップを走るのは霊柩車ですが、それに続くのはお坊さんや位牌を手にした喪主や遺族の代表者です。分かれて車に乗る場合は、その後ろの車に親近者や遺族に友人や知人が乗車をします。マイクロバスならば1台で移動することがほとんどなので、喪主は運転席のすぐ後ろに座り、遺族代表者はその隣に、その後ろからは血縁関係の深い順に乗るのが一般的です。基本的に火葬場へと向かうのは、故人とのつながりが濃い人たちですが、心惜しい気持ちを秘めている人は、一緒に火葬に参列したいと考えます。強い願望を持つ場合は、火葬に参列して良いか遺族に相談をすることです。

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役所はしっかりしていると思いました

私の父ですが、動画で火葬を頼んで役所を通さずにすることがあるという、噂なのかネタなのか気になっていましたが、実際自分の家で火葬というのを経験すると、ペット供養とは違いそういうのが真っ赤な嘘だという事がわかりました。火葬はそもそも自分が勝手にどこかでしてはいけないのです。たとえばA市に住んでいるけど、F市で火葬したいというのもダメです。死亡診断書を役所に提出すると、何月何日にここで焼いてくださいと指示がありました。そしていざ火葬は火葬をする前にチェック。そして火葬が終わった後にもサイン。必ず、火葬場職員はこうした手続きをそれこそ生真面目にやっていました。とても、融通をきかせてやるとかは出来る雰囲気ではありません。

こうしてみると、やはり役所とはしっかりしているところだなとは思いました。丁度父が他界した時は、空いていたこともあって時間より早く終わりました。時間的な部分は結構前後する場合があるようです。最近の火葬は昔より早く出来るようになったと感じました。